看護師からの転職は可能?おすすめの職業と失敗しないポイントを解説

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看護師からの転職は可能?おすすめの職業と失敗しないポイントを解説

 

「看護師を辞めて別の仕事をしたい。でも、看護師が別の仕事なんてできるのだろうか?転職するのはどうなのだろう?」

看護師の仕事を辞めて転職したいと思っていても、看護師以外の経験がないと他の職業に就けないかもしれないと不安に感じると、転職活動を始めようか迷いますよね。

結論から言うと、看護師から他の職業への転職は不可能ではありません後述しますが、看護師を辞めて以下のような他業種・他職業へ転職している方も多くいるからです。

  • 飲食店やアパレル店などのサービス業のスタッフ
  • 事務
  • 営業
  • エステティシャン
  • 治験コーディネーター
  • 介護士
  • 製薬会社の営業(MR)
  • 医療事務 など

他業種・他職業へ転職して「人間関係で悩まなくなった」「残業がなくなってストレスが解消された」、そして「看護師の仕事で培ったコミュニケーション力を活かすことができている」と感じている方もおり、看護師の経験を無駄にせず転職に成功している事例もあります。

ただし、看護師からの転職にはメリットもありますが、デメリットも存在することは念頭に置きたいところです。

メリットデメリット
生活のリズムが整いやすい年収が減る恐れがある
精神的なストレスから解放される看護師に戻りたくても復帰が難しくなる
ビジネス経験を得られてステップアップになる

さらにいうと、看護師から他業種・他職種への転職をおすすめできる人もいれば、人によってはおすすめできない場合もあります。転職おすすめの人/おすすめしない人このため、看護師から他業種・他職業への転職を考えている場合は、メリットとデメリット、転職に向いている人・不向きの人の特徴を十分に理解し、本当に転職すべきかを見極めてから動かないと後悔する場合があるので注意が必要です。

ここでは、看護師からの転職を考えている方のために、次の内容をまとめて説明していきます。

  • 看護師からの転職の実状
  • 看護師から他業種・他職業へ転職した人のリアルな声(転職理由と感想)
  • 看護師からの転職のメリットとデメリット
  • 看護師からの転職をおすすめする人とおすすめしない人
  • 看護師からの転職で失敗しないためのポイント

上記の内容を踏まえて転職を決意したときに参考にしていただける情報として、看護師からの転職でおすすめの職業もご紹介します。

この記事を読めば、看護師を辞めて他の職業に就こうと考えている方が本当に転職をすべきかを判断いただけるようになります。看護師から転職をすべきか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

採用情報

1. データからわかる看護師からの転職の実状

看護師から他の職業に転職したいと思っていても、他にも同じような人がどのくらいいるのか気になりますよね。そして転職に成功した人はどのくらいいるのか、どのような職業に就くことができたのかも知りたいところでしょう。

ここで、看護師からの転職の実状をデータを交えながら解説していきます。

1-1. 看護師の離職率は10.8%

公益社団法人・日本看護協会が2020年9月に公表した「2019年「病院および有床診療所における看護実態調査」持続可能な働き方の提案に向けて」によると、看護師の方が仕事を辞める割合(離職率)は10.8%のようです。

10.8%という離職率は、他の職上の離職率と比べると高いのでしょうか?国内の様々な統計を公表している政府統計ポータルサイト・e-Statに掲載されている「職業(大分類)別入職・離職者構成比」の上位5つの職業の離職率(令和元年度)を見てみましょう。

1位:サービス職業従事者…28.6%

2位:事務従事者…17.6%

3位:専門的・技術的職業従事者…16.7%

4位:販売従事者…13.3%

5位:生産行程従事者…9.5%

飲食業や介護サービスといったサービス業の職業の離職率が最も高く、28.6%3割近くにも及んでいます。2位から4位までの職業から10%台の離職率ですが、これらと比べると看護師の離職率の方が低いことが分かるでしょう。

ただ、離職率10.8%というのは、看護師の仕事に就いても10人に1人は離職していることを意味します。こう考えると、看護師の仕事から離れる人は多いといえるでしょう。

1-2. 看護師として就業しない理由の第3位は「他業種・他職種への転職」

看護師の中には医療機関を変えて転職する方もいます。しかし、他の医療機関へ転職せず、看護師として働いていない方もいるのです。

日本看護協会が2019年9月に実施した、有床診療所2,500施設に勤務する看護師(1施設5名以内)を対象とする就業継続意向の調査によると、看護師を離職後、再び看護師として就業しない理由として次のような回答が挙がったようです。

看護師として就業していなかった理由

※n=248、複数回答

出典:就業継続意向調査(2019年9月2日~10月11日)|公益社団法人・日本看護協会「2019年「病院および有床診療所における看護実態調査」持続可能な働き方の提案に向けて」

出産や育児、結婚といったライフイベントによる理由が看護師として就業しない理由として上位1位と2位を占めておりますが、3位が「他業種・他職種への転職」という結果が出ていることは注目したいところです。看護師免許を持っていても他の職業へ転職する方は少なからずいることが分かりますね。

1-3. 看護師からの転職で就いた職業は「看護師の経験を活かせる仕事」

では、看護師から転職した方はどのような職業に就いているのでしょうか?

  • 不動産企業での事務
  • 製造業企業での総務
  • デパートでの販売業務
  • 鍼灸師
  • リハビリテーション技師
  • 中央材料室(※)での業務 ※使用済の医療器材の洗浄や滅菌、保管などをする医療機関の部門
  • フリーライター
  • 翻訳者

※クラウドソーシングサービスでのアンケート結果より

上記から様々な職業に転職していることをお分かりいただけるでしょう。

鍼灸師やリハビリテーション技師、中央材料室での業務は医療にも関わるため、看護師の経験を活かせる仕事といえます。このような職業に就いた方は「看護師の資格を持っていることで、お客様に安心感を与えられている」と感じているようです。

また、事務や総務といったデスクワーク、販売など医療業界とは関連性のない仕事に就いていることも分かりますね。しかし、このような職業に就いた方も、デスクワークでは看護師時代に培ったマルチタスクのスキル、販売では医師や患者とのコミュニケーションスキルを活かせているようです。

こうして見ると、看護師以外の職業に就いても、看護師の仕事で得たスキルや経験を活かしながら働くことができるといえるでしょう。

1-4. 看護師からの転職は不可能ではない

看護師の離職理由や転職事情のデータから分かるのは「看護師からの転職は不可能ではない」ということです。

看護師の離職率は10.8%と高いものの、他業種・他職種への仕事にチャレンジしている方は多く、携わっている仕事で看護師の経験が活かされていることもあります。看護師の経験を無駄にすることなく、他の職業へ転職できるチャンスはあるといえますね。


2. 看護師から他業種・他職種に転職する人の理由一覧

「1. データからわかる看護師からの転職の実状」で看護師からの転職の実状をお分かりいただけたかと思いますが、実際はどんな理由で看護師から他の職業に転職するのか気になりませんか?

「1-2. 看護師として就業しない理由の第3位は「他業種・他職種への転職」」と重なる部分もありますが、次のような理由で看護師から他の職業に転職する方が多いようです。

【ライフイベントによる理由】

  • 出産して、看護師として働けなくなった(46歳女性・看護師10年目で転職)
  • 家事と育児との両立が難しかった(32歳女性・看護師5年目で転職)

【人間関係の理由】

  • 気の強い人が多く、パワハラやいじめが横行する人間関係に疲れた(50代前半女性・看護師30年目で転職)

【身体的・精神的な理由】

  • 容体が悪くなっていく患者を見るのが辛くなってしまった(30代前半女性・看護師6年目で転職)
  • 精神的に苦痛になってしまった(24歳女性・看護師1年目で転職)
  • 夜勤が多く生活リズムが崩れてストレスが続き、体調を崩した(24歳女性・看護師2年目で転職)
  • とにかく忙しく時間に追われ、このまま歳をとっても看護師をやっていけるのか自信がなくなった(39歳男性・看護師5年目で転職)

【その他の理由】

  • 看護師に向いてないと思った(32歳女性・看護師5年目で転職)
  • ゆったり働きたいと思った(37歳女性・看護師10年目で転職)

※クラウドソーシングサービスでのアンケート結果より

身体上・精神上の理由で看護師からの転職を考えた方が多いことが分かりますね。勤務先によるところもありますが、命を扱う医療機関での看護師の仕事はプレッシャーも多く、ハードな環境なのでしょう。

看護師は女性も多いため、女性特有の人間関係から悩みが生じて、身体的・精神的にも影響が出てしまうのかもしれません。


3. 看護師から他業種・他職種に転職した人の声

実際に看護師から他業種・他職種に転職した方は、今どのように感じているかも気になることでしょう。転職して良いと思ったか、反対に良くなかったと感じたか、リアルな声を聞ければ、自身が転職を考えるときの参考になるはずです。

ここで、看護師から他業種・他職種に転職した人の声を見てみましょう。

【転職して「良かった」と感じた方の声】

  • 人間関係で悩まなくなった(50代前半女性・看護師30年目で転職)
  • 自分のペースで仕事ができて、ストレスが減った(32歳女性・看護師5年目で転職)
  • 責任が軽くなった(50代前半女性・看護師30年目で転職)
  • 子供が病気をして休まなければならなかったときも責められずに済んだ(32歳女性・看護師5年目で転職)
  • 残業がなくなった(30代前半・看護師6年目で転職)
  • 土日祝日に休めて、家族との時間を作れるようになった(39歳男性・看護師5年目で転職)
  • リハビリ関係の職に就いたが、看護師時代に得た知識を活かせている(30代前半男性・看護師1年目で転職)
  • 他の職業に携われるのは、あまり経験できないことだから良い(46歳女性・看護師10年目で転職)

    【転職して「良くなかった」と感じた方の声】

  • 後悔はしていないが、強いて言えば収入が減ってしまったこと(30代後半女性・看護師15年目で転職)
  • 給料が下がったので、自分に合いそうな看護師の求人があれば転職を考えている(30代前半・看護師6年目で転職)

※クラウドソーシングサービスでのアンケート結果より

看護師から転職して良いと感じた方は多いようです。特に、精神的なストレスから解放されたこと、休みをしっかり取れてプライベートの時間を作れたことが、転職して良かったと感じる理由のようですね。

一方、転職して良くなかったと感じた方は、給料の不満を持っていました。厚生労働省が公表している「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、看護師全体の年収は483万円です。これに対し企業に働く方の平均年収は、国税庁が公表している「企業規模別の平均給与」によると約370万のようです(※)。看護師の収入は高いといわれているため、他業種・他職種へ転職すると収入の差を実感する方が多いのかもしれません。

※個人企業と資本金2,000万円未満~10億円以上の株式会社、その他法人で働く方の平均年収


4. 知っておくべき看護師から転職するメリット・デメリット

看護師からの転職は不可能ではないことをお分かりいただけたかと思いますが、他業種・他職種へ仕事を替えることのメリットやデメリットは、具体的のどのようなものがあるのでしょうか?ここで、詳しく解説していきましょう。

4-1. 看護師からの転職3つのメリット

看護師から他業種・他職種に転職するメリットは次の3つです。

メリット
生活のリズムが整いやすい
精神的なストレスから解放される
ビジネス経験を得られてステップアップになる

4-1-1. 生活のリズムが整いやすい

看護師の仕事をしていると、勤務先によっては日勤と夜勤を繰り返す生活を送らねばなりません。また、土日祝日にも勤務が発生することもあります。夜遅くまで働いたり、本来は休みの日まで出勤しなければならなかったりすると、不規則になって生活のリズムが乱れやすくなりますよね。

しかし、他業種・他職種の中には夜勤がなく、土日祝日は休みである仕事が多くあります。看護師からの転職では、生活のリズムが整いやすく、規則正しい生活を送れる仕事を選ぶことが可能になるのです。

転職によって生活のリズムが整えば精神的なストレスを解消できたり、体調が良くなったりすることも期待できるでしょう。

4-1-2. 精神的なストレスから解放される

看護師は医師とは異なり患者の治療や手術などに直接関わりませんが、命に関わる仕事であることは変わりありません。「2. 看護師から他業種・他職種に転職する人の理由一覧」でも取り上げた転職理由「容体が悪くなっていく患者を見るのが辛くなってしまった」から分かるように、緊張感のある医療機関では相当な精神的ストレスが溜まることでしょう。

もちろん、他業種・他職業に就いても精神的なストレスが溜まる場合もあります。しかし、転職では命に関わらない職業を選べるため、看護師の仕事が原因で蓄積されてしまった精神的なストレスからは解放されるはずです。

命に関わらない看護師以外の職業に就くことで、精神的に楽な気持ちで過ごせるでしょう。

4-1-3. ビジネス経験を得られてステップアップになる

看護師から他業種・他職種へ転職すると、ビジネス経験を得られてステップアップすることも可能です。

医療の世界は、業界の性質上限られた人としか関わることがないため狭いといわれています。医療業界にいると、他の業界のことを知る機会もあまりありませんよね。

しかし、医療の世界から一歩外に出れば、特徴の異なる様々なビジネスの業界があります。転職によってこうしたビジネスの世界に飛び込めば、医療業界という狭い世界にいた看護師時代にはなかった経験を得られることでしょう。

視野が広がって、新たに携わってみたいことに出合える可能性もあります。自分の新たな可能性を見出すこともできるかもしれません。

4-2. 看護師からの転職2つのデメリット

看護師からの転職にはメリットもある一方、このようなデメリットもあります。

デメリット
年収が減る恐れがある
看護師に戻りたくても復帰が難しくなる

4-2-1. 年収が減る恐れがある

「3. 看護師から他業種・他職種に転職した人の声」にも挙がっていたように、看護師から転職をすると年収が下がる恐れがあります。看護師全体の平均年収は483万円に対し企業に勤める方の平均年収は約370万円と、約110万円のも差があるのです。

看護師の年収が高いのは、残業や夜勤、休日出勤など他の職業と比べると稼働時間が多く負担が大きいためです。諸手当や福利厚生が充実しているため、多くの給料が入ってくるのです。

諸手当や福利厚生が充実している企業もありますが、残業が少なく夜勤もなし、土日祝日が休みの仕事を選ぶと手当はなくなります。生活のリズムが整う点はメリットですが、看護師時代に得られた手当分の収入は減り、これまでの生活水準を保てなくなるかもしれません。

看護師からの転職を検討する場合は、収入が減っても安心して生活できそうかを十分に考える必要があります。

4-2-2. 看護師に戻りたくても復帰が難しくなる

看護師から他の職業へ転職すると、しばらくして「やはり看護師に戻りたい」と思ったといに復帰が難しくなることがあります。

看護師から他の職業へ転職するということは、一度看護師を辞めることを意味します。転職をして他の仕事に携わっている間は、看護師としてのキャリアにブランクが空くことになります。看護師は命に関わる仕事のため、特に転職してから数年経ってしまうと復帰へのハードルが高くなってしまうのです。

看護師を辞めてから復帰を考えるまでの期間が短ければ、再び看護師として働ける可能性はあります。しかし、看護師からの転職を考えるときには本当に転職すべきか、もし人間関係や不規則な生活が原因で離職したいのであれば勤務先を他の医療機関に変えて改善できないかなど、今いる状況を慎重に分析してから行動することをおすすめします。


5. 看護師から他業種・他職種に転職をおすすめする人・しない人

看護師からの転職にはメリットもあればデメリットもありますが、それに加えて転職をおすすめできる人とおすすめできない人もいます。

ここではどのような人が転職をすべきか・すべきでないかを詳しく解説していきます。ご自身が該当するかどうか、参考にしてみてください。

5-1. 転職をおすすめする人

看護師からの転職をおすすめするのは、次のような人です。

おすすめする人
看護師の仕事に悔いがない
看護師の仕事が合わない
精神的なストレスで病気を患った

5-1-1. 看護師の仕事に悔いがない

看護師の仕事に悔いがない人は転職をおすすめできます。

たとえば「特定分野の知識やスキルを極めた」「幹部看護師になって若手看護師の教育に貢献した」など、看護師としてありたい姿の目標を達成した人が該当します。目標を達成した場合、看護師を辞めても後悔する可能性は低いといえるからです。

このような人は転職活動がスムーズに進み、他業種・他職種に携わっても気持ち良くキャリアを積んでいくことができるでしょう。

5-1-2. 看護師の仕事が合わない

看護師の仕事が合わないと感じている人も転職した方が良いです。

看護師の仕事をしている中で患者に寄り添えなくなったり、興味がなくなってしまったりしている人が当てはまります。看護師の仕事が向いている・合っている場合は、たとえ残業や夜勤などでストレスを抱えていても、患者のことを想うと働けるのです。

患者に寄り添えなくなるとその態度が表に出てしまうこともあります。看護師の態度は勤務先の評判に関わるため、患者はもちろん、他の医療スタッフにも迷惑をかけることになってしまいます。

患者のことを考えられないのが一時的であれば転職はおすすめしませんが、長期間に渡って続くようであれば看護師の仕事は合わないといえるので離職した方が良いでしょう。

5-1-3. 精神的なストレスで病気を患った

ハードな職場環境や人間関係による精神的なストレスでうつ病といった病気を患ってしまった人も転職をおすすめできます。看護師に限らず仕事をしていればストレスは溜まるものですが、病気を患うほどであれば看護師を辞めることも検討して良いといえます。

ただ、勤務先に職場環境を改善できないか相談したり、勤務先を変えたりすれば、病気が治ったら看護師の仕事を続けられることもあります。「4-2. 看護師からの転職2つのデメリット」でも説明した通り、一度看護師を辞めると収入が減ったり、復帰が難しくなったりすることもあるため、まずは回復するまで休職することを最優先に行い、今後どうすべきかをゆっくり考えてみても良いでしょう。

5-2. 転職をおすすめしない人

看護師からの転職をおすすめできないのは、次のような人です。

おすすめできない人
今の職場の人間関係に悩んでいる
残業や夜勤などで忙しいのが辛い
看護師の仕事や嫌になるのが一時的

5-2-1. 今の職場の人間関係に悩んでいる

今の職場で上司からのパワハラや同僚看護師からのいじめなどによる人間関係で悩んでいる場合は、転職はおすすめしません。

確かに医療業界は狭いため、人間関係の問題が発生しやすいです。また、看護師は女性が多いため、女性特有の人間関係に悩まされる看護師は多いといえます。

しかし、人間関係の悩みは他の職業に就いても発生する可能性は高いです。今の職場の人間関係に悩んでいるという理由だけで看護師を辞めてしまい、転職先で同じような人間関係の悩みが生じたら後悔する恐れがあります。

パワハラやいじめを受けていることを今の職場に相談して改善を求めれば、悩みが解消される可能性もありますそれでも解消されない場合は、看護師を辞めずに勤務先を変えることを検討しましょう。

5-2-2. 残業や夜勤などで忙しいのが辛い

看護師の仕事は残業や夜勤などで忙しくて辛いこともありますよね。

しかし、多忙だけを理由に転職することはあまりおすすめできません。転職をしても残業があったり、仕事柄夜遅くまでの勤務時間であったりと、看護師と変わらない多忙な仕事もあります。転職先でも看護師時代と同じような多忙さを経験してしまうと、看護師の仕事自体はやりがいを感じていた場合は後悔するでしょう。

クリニックなど、残業が少なく夜勤がない医療機関もあります。看護師の仕事は苦ではないものの、多忙が理由で転職を考えてしまっている場合は、ライフワークバランスを取れる勤務先に転職するのがおすすめです。

5-2-3. 看護師の仕事が嫌になるのが一時的

人間関係や忙しいことへの悩み、患者のことを考えられなくなったことが一時的である場合も転職はおすすめできません。

看護師の仕事はハードであり、身体的にも精神的にも大きな負担がかかりやすいのは確かです。しかし仕事をしている中で、人の命を助けることに喜びを感じたり、患者が回復していくのを見て嬉しくなったりと、ふとやりがいを感じることもあるのではないでしょうか?

「5-1-2. 看護師の仕事が合わない」でも説明した通り、長期間に渡って患者のことを考えられなくなった場合は転職すべきですが、看護師の仕事に対する負の感情が一時的であれば、勢いに任せて転職をしてしまうと後悔するでしょう。

看護師の仕事が嫌になるのが一時的なものではないか、まずは冷静になって様子を見ることをおすすめします。


6. 看護師からの転職で失敗しないためのポイント5つ

看護師から転職した人の声や転職のメリット・デメリット、転職をおすすめする人・おすすめできない人を理解したところで、「やはり自分は他の職業へ転職した方が良いかもしれない」と感じた方もいるでしょう。

ここまで説明した通り看護師からの転職は不可能ではありませんが、性質の異なる職業への転職はスムーズに進むとは限りません。看護師からの転職で失敗しないためには、次の5つのポイントを踏まえて行動に移すことが大切です。

  1. 本当に転職すべきかを慎重に検討する
  2. 転職理由を明確にする
  3. 希望職種に就くためのスキルを身に付ける
  4. 求められる人材につながる看護師経験をアピールできるようにしておく
  5. 不安があれば転職エージェントを利用する

実際に転職活動をする前に、ぜひ参考にしてください。

6-1. 本当に転職すべきかを慎重に検討する

まず、本当に転職すべきかを慎重に検討しましょう。

他の職業へ転職する=看護師を辞めることを意味し、「4-2. 看護師からの転職2つのデメリット」でも説明した通り収入が減ってしまったり、再び看護師として働きたいと思っても復帰が難しくなったりする恐れがあります。

また、他の職業へ転職すると仕事によっては看護師の経験を活かせず、一から知識やスキルを習得しなければなりません。仕事のための勉強と実際の業務の両立をしなければならないことは、念頭に置くべきでしょう。

「5. 看護師から他業種・他職種に転職をおすすめする人・しない人」を参考に、看護師を辞めてでも他の職業に転職をしたいのか、自分に問いかけながら考えることをおすすめします。

6-2. 転職理由を明確にする

看護師から他の職業へなぜ転職したいのかを明確にすることも大切です。一時的な負の感情や改善できそうな人間関係と多忙さを理由に転職をしてしまうと、転職先でも同じ経験をしたときに後悔します。

また、転職理由が明確でないと、採用面接のときに担当者から「本当に自社で働く気持ちがあるのか?」や「前職と同じ理由で辞めてしまわないか?」と思われてしまい、合否に影響する恐れもあります。

「5-1. 転職をおすすめする人」を参考に、転職理由をはっきりさせましょう。「看護師で培ったコミュニケーション力を、飲食店スタッフの仕事で活かしたい」「看護師の仕事で得た医療の知識を、医療事務で活かしたい」というように、他の職業でなければならない理由を考えるのもおすすめです。

6-3. 希望職種に就くためのスキルを身に付ける

看護師からの転職は、仕事によっては未経験の場合もあるでしょう。この場合は希望職種に就くためのスキルを身に付けてから転職活動をしないと、実際に仕事を始めたときに苦労する場合があります。

転職時の年齢が20代後半以降の場合、前職での経験やスキルが重要視され、即戦力として働くことを求められます。未経験の職業を希望する場合、当然ながら経験やスキルはないでしょう。

企業によっては未経験でも採用し、業務に必要なスキルや資格を身に付けるための研修やセミナーの受講制度を設けて勉強の機会を与えてくれることもあります。ただ、転職前に希望職種に必要なスキルを身に付けておけば、採用試験で有利になったり、実際に現場へ入ったときにスムーズに業務に取り組めたりするので取り組んでおくことをおすすめします。

6-4. 求められる人材につながる看護師経験をアピールできるようにしておく

希望職種に求められる人材につながる看護師経験をアピールできるようにしておくことも大切です。企業は、転職を希望する人の年代によっては即戦力を求めます。前職での経験やスキルが自社では活かされないだろうと判断されると、受け入れてもらえない恐れがあります。

たとえば、アパレル業界への転職を希望する場合は患者と接することで培ったコミュニケーション力、飲食業界の場合は夜勤や休日勤務によって鍛えられた体力や精神力などがアピール材料になります。

希望職種ではどんな人が求められるのか、その人材の特徴をしっかり研究して、看護師時代の経験につなげられないかを考えてみましょう。

6-5. 不安があれば転職エージェントを利用する

今は、転職サービスを展開する大手企業もインターネットで求人検索サービスを提供していたり、転職活動で知っておくと良い情報を発信していたりしているため、空き時間に自分一人で転職活動の準備を進めることは可能です。

しかし、看護師から他の職業への転職は不安も大きいのではないでしょうか?同じ医療業界で他の職業へ転職する場合は、業界のことを理解しているためスムーズに進むかもしれませんが、全く別の業界の仕事を希望する場合は何を知っておけば良いのか、何から始めたら良いのかが分からないですよね。

そんなときに利用したいのが、転職エージェントです。転職エージェントは、

  • 転職サイトには掲載されていない求人を紹介
  • 履歴書や職務経歴書の添削
  • 面接対策
  • 面接の設定と調整
  • 採用担当者への給料の交渉

というように、転職時に必要なサポートを幅広く行ってくれます。医療以外の業界の仕事が分からない看護師の方にとっては、心強い存在となるはずです。

転職エージェントはたくさんあるので、自分に合うエージェントを選ぶことが可能です。1人ではうまく転職活動できそうにない場合は、利用を検討してみましょう。


7. 看護師からの転職でおすすめの職業8選

最後に、看護師からの転職でおすすめの職業を紹介します。看護師の仕事を辞めるべきと判断したけど、どのような職業に就けるのかを知りたい方は参考にしてみてください。

ここでは未経験でも挑戦しやすい職業4つと、看護師の知識・経験を活かせる職業4つを取り上げて説明します。

7-1. 未経験でも挑戦しやすい職業4選

未経験でも挑戦しやすい職業は、次の4つです。

  1. 飲食店やアパレル店などのサービス業のスタッフ
  2. 事務
  3. 営業
  4. エステティシャン

上記4つは「コミュニケーションを活かせる職業」であることが共通しています。1つずつ説明しましょう。

7-1-1. 飲食店やアパレル店などのサービス業のスタッフ

飲食店やアパレル店といったサービス業のスタッフは未経験でも就きやすいです。

人と接する機会が多いため、看護師の仕事で培ったコミュニケーション力を活かせます。患者の不安を和らげるために笑顔で誠実に接することができるスキルは、接客をするときに役立つはずです。

ただ、夜遅くまで仕事をしなければならなかったり、休日出勤があったりする場合があるため、生活リズムが看護師時代と変わらない場合もあります。もしワークライフバランスの取れた生活をしたいのであれば、他の職業を検討することをおすすめします。

7-1-2. 事務

事務の仕事も、特別な資格や免許は不要のため未経験からでも挑戦しやすいです。

ほとんどの事務職は日勤で、土日祝日も休み、カレンダー通りの休暇を取得できます。仕事とプライベートを両立したい方に向いているでしょう。

看護師の経験が活きるのは、電話対応や来客対応といえます。患者に対して行ってきた丁寧な対応は、取引先の担当者など業務で関わる人とのコミュニケーションをスムーズにさせることでしょう。

ただ、デスクワークがほとんどのため、パソコンのスキルがないと慣れるまでに時間がかかるかもしれません。これまでほとんどパソコン作業に携わってこなかった場合は、独学で勉強したり、パソコン関連の資格を取ったりして事前に身に付けておくのがおすすめです。

7-1-3. 営業

営業も事務と同様、特別な資格は必要ないため未経験でも挑戦しやすい仕事です。

会社の商品やサービスを良いところをアピールして売っていくのが営業の仕事です。新規顧客を開拓するために訪問をしたり、既存顧客とは良い関係を築くために密なコミュニケーションを取ったりすることが求められます。既存顧客が商品やサービスを利用しているときに問題が生じた場合は、問題解決のために顧客へ説明をするなどの対応をします。

看護師のコミュニケーション力がこのような営業の仕事で活かせます。患者と良い関係作りで培ったコミュニケーションスキルを活用できるでしょう。

7-1-4. エステティシャン

美容に興味がある方は、エステティシャンの仕事もおすすめです。エステティシャンは民間の資格がありますが、仕事に就くときには必須ではありません。未経験でも携わりやすい職業といえます。

エステティシャンの仕事はボディケアやフェイシャルケアといった施術だけでなく、カウンセリングやホームケアアイテムの販売、受付といった事務業務も行います。

お客様の体の悩みに寄り沿って丁寧なカウンセリングをすることを求められるエステティシャンの仕事は、看護師の仕事で得た患者とのコミュニケーションスキルが活きます。また、看護師は体の作りに詳しいため、施術のときにはお客様に安心感を持ってもらうことができるでしょう。

7-2. 看護師の知識・経験を活かせる職業4選

転職するなら、これまで培った看護師の知識や経験を活かしたいという方もいるでしょう。そんな方におすすめなのが、次の4つの職業です。

  1. 治験コーディネーター
  2. 介護士・ケアマネジャー
  3. 医療機器メーカーや製薬会社の営業(MR・MS)
  4. 医療事務

1つずつ説明していきましょう。

7-2-1. 治験コーディネーター

治験コーディネーターとは、新薬や新しい治療法を試す「治験」を受ける人の管理や治験の説明をする人です。勤務先は治験施設支援機関が一般的です。

治験コーディネーターになるための資格はありませんが、医薬品に関わるため医療関連の知識がある人が採用されやすいです。看護師の資格を持っていれば、転職活動で有利になるでしょう。

医療行為は発生しませんが、看護師の医師や患者とのコミュニケーション力と患者の症状の変化に気付くことができる力が治験コーディネーターの仕事で役立ちます。治験を受ける人に安心感を与えることができるため、やりがいを感じられるでしょう。

7-2-2. 介護士

介護士とは、有料老人ホームや特別養護老人ホーム、介護老人保健施設などで支援を必要とする方の介護に携わる人です。

介護士になるための資格がないため未経験でも挑戦しやすいですが、看護師の知識や経験を持っているとその経験が活きます。利用者の着替えや食事、入浴といった日々の生活に関わる介助に携わるためです。病院で入院患者の看護・ケアをしていた経験があれば、施設利用者に寄り添った介助ができるでしょう。

また、利用者のお世話や介助をする中ではコミュニケーションが大切になり、良好な関係作りが必要になります。看護師時代に培った患者とのコミュニケーション力が活きるはずです。

有料老人ホームなど勤務先によっては夜勤が発生しますが、訪問介護やデイサービスといった日勤が基本の職場もあるため、希望するライフスタイルに併せて勤務先を選べるのも魅力です。

7-2-3. 製薬会社の営業(MR)

製薬会社の営業は“MR(Medical Representative)”=医薬情報担当者と呼ばれます。病院やクリニックといった医療機関を訪問して、医療従事者に自社の医薬品の品質や適性な使用方法といった情報を提供する人です。医療機関で用いられた自社医薬品の効能や安全性などの臨床上の情報を収集する業務にも携わります。医療機関での勤務経験がない人と比べると、医療現場の経験がある看護師の資格を持つ人の方が即戦力となりやすいです。

製薬会社の医薬品の情報を詳しく説明できるだけの知識を習得しなければなりませんが、医療現場を知り尽くしている看護師であれば、医薬品を実際に扱う医療従事者のことを考えて情報を正しく、適切に説明することができるでしょう。

7-2-4. 医療事務

医療事務は、病院やクリニックといった医療機関における事務の仕事です。外来患者の受付やカルテの作成・診察券の発行、電話応対、患者の診療費用の計算、会計など幅広い事務の仕事をこなします。

病院の顔ともなる仕事のため、患者とのコミュニケーション力が求められます。看護師の仕事で培ったコミュニケーション力を活かせるでしょう。

事務職のためパソコンスキルが必要になったり、診療料の計算を正確かつスピーディーにこなさなければならなかったりしますが、医療現場の経験がある看護師であれば採用試験で有利となりやすいです。

日勤の仕事が基本のため、夜勤も発生しません。ワークライフバランスの取れた生活をしたい方にもおすすめできます。


まとめ

看護師からの転職は不可能なことではありません。看護師から他の職業への転職を成功させている事例もあり、看護師の経験を活かしながら働いている方も多くいます。

ただ、看護師からの転職には、メリットもあればデメリットもあります。

メリットデメリット
生活のリズムが整いやすい年収が減る恐れがある
精神的なストレスから解放される看護師に戻りたくても復帰が難しくなる
ビジネス経験を得られてステップアップになる

そして、転職をおすすめできる人・おすすめできない人もいるため、看護師を辞めて他の職業へ転職をしたいと考えたときは慎重な検討が必要になります。転職おすすめの人/おすすめしない人看護師を辞めて他の職業に就こうと決めた場合は、以下の5つのポイントを踏まえながら転職活動することが大切になります。

  1. 本当に転職すべきかを慎重に検討する
  2. 転職理由を明確にする
  3. 希望職種に就くためのスキルを身に付ける
  4. 求められる人材につながる看護師経験をアピールできるようにしておく
  5. 不安があれば転職エージェントを利用する

今後どのようなキャリアを積んでいこうか、今の職場環境や看護師の仕事内容などを踏まえながらご自身に合う道を選んでいきましょう!

 

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