乳児院の看護師に向いている人とは?仕事内容・待遇・注意点を解説

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乳児院の看護師に向いている人とは?仕事内容・待遇・注意点を解説

「看護師だが、今の病院勤務をやめて、乳児院への転職に興味がある。でも、乳児院ってどんなところなんだろう?」

「乳児院は転職先として、自分には合っているのだろうか?」

乳児院とは、虐待や経済的に理由により、家庭での養育が困難になった乳児を、24時間365日体制で預かる施設です。

1歳の乳児を中心に、2歳くらいの幼児までを中心として預かるため、保育園の看護師と似たような業務形態です。そのため、

  • 乳幼児の成長をそばで見届けられるような仕事がしたい
  • 業務が忙しくなく、ストレスが少ない職場で看護師をやりたい

といったニーズがある方に最適な職場です。

しかしながら、勤務形態や待遇などは、一般的な病院勤務とは大きく異なるため、場合によっては、満足できない可能性があります。

そこで、本記事では「乳児院へ転職するべきか判断したい」という方に向けて

  • 乳児院とはどのような場所なのか
  • 乳児院における看護師の業務内容
  • 乳児院で働く看護師の給与・待遇
  • 看護師が乳児院で働く場合のメリット・注意点
  • 乳児院への転職が向いている看護師の特徴

などについて詳しく解説します。

転職活動中に「自分のニーズに合った転職先がどこなのか知っておきたい」という方は、本記事で紹介するポイントをぜひともチェックしておきましょう。

それでは早速、御覧ください!

採用情報

1.看護師として乳児院で働くための基礎知識

そもそも「乳児院とはどのような施設なのか」について、

  • 施設の特徴
  • 入所している乳児の特徴
  • 看護師の配置基準
  • 勤務形態

の観点から詳しく解説します。

1-1.乳児院とは?

「乳児院」とは、看護師や保育士、栄養士、ソーシャルワーカーなどがチーム一体となって、家庭の事情で養育が困難になった乳幼児の「健やかな成長」をサポートする児童福祉施設のことをいいます。

2019年現在、全国に144拠点あり、3000名もの乳幼児を養育しています。

基本的に、乳児院は「家庭に代わる第2の家」と定義されています。

24時間365日体制で「母親や父親の代わり」となって、乳幼児の心身の成長をサポートすることが、乳児院におけるもっとも大きな役割なのです。

(全国乳児福祉協議会は「もうひとつのあったかいおうち」と定義しています)

業務としても、健康管理や衛生指導がメインなので、職場のイメージとしては「保育園の看護師」に近いです。

しかしながら「親代わりになって家庭のような温かな養育環境を提供する」という点では、より深い愛情を注ぐことが求められる環境といえるでしょう。

なお、一緒に働く「主なスタッフ」としては以下が挙げられます。

乳児院で一緒に働くスタッフ

  • 医師(小児科経験がある者)
  • 保育士
  • 個別対応職員(被虐待児の保護や保護者への援助等を行う職員)
  • 家庭支援専門相談員(児童の家庭復帰や里親委託などの支援を行う職員)
  • 栄養士
  • 調理員
  • 心理療法担当職員(児童の心のケアを行う職員)

1-2.入所している乳幼児の特徴

預かる乳幼児は必ずしも、身体的なハンディキャップや精神的な疾患を抱えているわけではありません。

ハンディキャップ等を抱えていない児童が約50%程度なのが実情です。

全国乳児福祉協議会は、乳児院で暮らす子供たちの「心身の状況」において、約半数は健康優良児であると伝えています。

グラフ

出典:全国乳児福祉協議会

看護師としての業務も上記の事情にともない「乳幼児の健康管理」が主たる業務になります。「病人の治療・ケア」が主たる一般病棟での業務とは大きく異なるといえるでしょう。

なお、入所している乳児の年齢構成は以下の通りです。御覧いただくとわかる通り、1歳児が最も多く、最大でも7歳までの子供たちが入所していますボリュームゾーンとしては、0歳~2歳までで、平均年齢は1.2歳です。

乳幼児の年齢のグラフ

出典:児童養護施設入所児童等調査結果(平成25年2月1日現在) 

また、養育する乳幼児の「入所理由」についても知っておきましょう。全国乳児福祉協議会は「新規入所理由」として、全体の40%が「虐待」を受けていたことが理由による入所であることを伝えています。

乳児院の入所理由

出典:全国乳児福祉協議会

子供たちの健康管理のみならず、心のケアも十分に行う必要があるといえるでしょう。「入所している乳幼児の特徴」をまとめると

  • 約半数は健康な児童
  • 平均年齢は1歳
  • 虐待や家族の精神疾患などの理由で入所する児童が多い

といえます。乳児院で働く際には、健康面でのサポートだけでなく、心の面でのケアも非常に重要な業務だと心得ておきましょう。

1-3.乳児院の看護師の配置基準

乳児院においては「看護師を何人配置すべきか」が定められています。人数配置については、以下の通り、定義されています。

看護師の配置基準について(最低基準)

乳児10人未満

乳児が7人以上で看護を1人以上配置する

乳児10人

看護師を2人以上配置する

乳児11人以上

10人増えるごとに、看護師を1人プラスする

例:
乳児が15人の場合:看護師は2人
乳児が20人の場合:看護師は3人

出典:厚生労働省/最低基準等及び措置費における職員配置基準について

1-4.乳児院の看護師の勤務体系

乳児院で働く看護師の就業時間は、乳児院によって大きく異なります。

しかしながら、24時間365日体制で働くため、基本的には病院勤務と同じく「夜勤ありのシフト制」になる可能性が高いのが実情です。以下は、乳児院の求人情報に掲載されている勤務形態の一例です。

御覧の通り、日勤以外にも「早番」や「遅番」「夜勤」などがあり、シフト制で働くケースがほとんどなのです。

乳児院で働く看護師の勤務体系の例①

日勤

9:00~19:00

早番

7:00~16:00

遅番

12:30~21:30

夜勤

16:00~9:00

 

乳児院で働く看護師の勤務体系の例②

日勤

8:30~16:30

早番

7:00~15:00

遅番①

11:00~19:00

遅番②

12:00~20:00

夜勤

16:30~08:30

 

乳児院で働く看護師の勤務体系の例③

日勤

9:00~18:00

早番

7:30~16:30

遅番①

11:00~20:00

遅番②

12:00~19:00

夜勤

16:30~09:30

ただしながら、夜勤は「月に3~5回程度」といった具合に、制限している乳児院も少なくないです。

また、残業時間はほぼゼロ~5時間未満といったところも多いようです。


2.乳児院で働く看護師の仕事内容5つ

乳児院で働く看護師の主な業務内容は以下の通りです。

乳児院で働く看護師の主な業務内容5つ

①健康管理

②医療措置/投薬管理

③スタッフへの健康指導

④家族への対応

⑤日常生活の介助

1つずつ、解説していきます。

2-1.健康管理

乳児院で働く看護師が行う「もっとも中心的な業務内容」が「健康管理」です。

子供たちの健康状態を日々観察し、普段と比べて異常がないか?をチェックします。

「健康管理」とは、具体的には以下のようなことに対して目を向け、必要に応じて適切に対処していくことを指します。

乳児院で働く看護師が「気づくべきこと」の一例

  • いつもと「顔色や泣き声」が違うな
  • 便の状態がよくないな
  • いつもに比べて元気がないかな?体調が悪いのだろうか
  • 熱があるかもしれない
  • この症状は、あの病気の可能性があるな
  • 心身ともに健康に発育しているだろうか
  • 運動機能に問題がないだろうか
  • 巷で流行している●●(感染症など)にかかっているかもしれない

とりわけ、乳幼児の場合には、自分の体調について、言葉で伝えることが難しいため、看護師みずからが「子供の体調の変化」に対して機敏に察知し、臨機応変に対処していくことが大切です。

乳児院で働く看護師は「乳幼児の健康上の異変を素早く察知し、健やかな成長をサポートするのがもっともメインな業務」だと覚えておきましょう。

2-2.医療措置/投薬管理

「医療措置/投薬管理」も、乳児院で働く看護師の業務です。

例えば、以下のような具合です。

乳児院で働く看護師が行う「医療措置/投薬管理」の一例

  • ケガをした子供の手当をする
  • 医師の診断のもと、「決まった時間」や「頻度」で服用させる薬の準備を行う
  • ぜんそく対策として薬を「吸入」させる
  • 子供の鼻水を「吸引」する
  • 異常があった場合に医師による診断を促す

この点については、小児科に勤務する看護師と大きく変わらない点だといえるでしょう。

2-3.スタッフへの健康指導

「乳児院で働くスタッフへの健康指導」も、看護師の大きな役割です。

乳幼児は感染症にかかりやすいため、第一にスタッフが健康管理に努めなければなりません。

そのための健康指導・管理も看護師の仕事になるのです。

子供たちのみならず「乳児院で働くスタッフたちの健康管理にも大きな責任がある」という意識で働く必要があるといえるでしょう。

2-4.家族への対応

乳児院には保護者から「子供の養育に関するニーズ」が寄せられることがあります。

そうしたニーズに応じて、乳児院で対応したり、適宜家族に「状況報告」を行ったりするのも、乳児院で働く看護師に任される仕事の一つです。

家族への対応は、あらゆる業務の中でもっとも業務時間を圧迫する場合もあるため、この業務がたいへんだと感じる看護師も少なくないようです。

家族への対応が必要かどうかは、乳児院によって異なります。

転職を希望する乳児院では「家族への対応が発生するのか?」「家族への対応としては、どのような業務が発生するのか?」といったことについては、事前に確認しておくとよいでしょう。

2-5.日常生活の介助

求人情報においては、「保育士と一緒に、乳幼児の日常生活の介助を行う」ことも、業務に加えられているケースが多いです。

「日常生活の介助がメインになる」と明言している求人もあるくらいです。

子供たちの1日の行動に照らし合わせれば、以下のような「日常生活の介助」が想定されます。

日常生活の介助の一例(想定)

  • 検温
  • 食事
  • 授乳
  • 衣服の交換
  • オムツの交換
  • 歯磨き
  • 寝かしつけ
  • 入浴

これらの項目の「バリエーション」や「介入度合い」は乳児院によって異なりますから、気になる方は事前に確認するとベストです。

乳児院で働く場合、看護師としての業務に加えて「乳幼児たちのお世話をする可能性が高い」と心得ておきましょう。


3.乳児院における1日のスケジュール例

続きまして、乳児院における「1日のスケジュール」についてご紹介したいと思います。

以下の通りです。

職場によって異なりますが、上記に挙げた「乳幼児の1日」に寄り添いながら、看護師に課せられた5つの業務が発生することになります。

乳児の場合

時刻

1日の流れ

6:00

起床

8:30

着替え・オムツ交換

10:00

離乳食・哺乳

11:30

外気浴

12:00

午睡

14:00

入浴

15:00

離乳食・哺乳

18:00

オムツ交換

20:00

就寝

出典:伊丹乳児院

幼児の場合

時刻

1日の流れ

6:00

起床

8:00

朝食

8:30

着替え・排泄・オムツ交換

10:00

水分補給・外遊び

11:30

昼食

12:00

午睡

14:30

おやつ

15:30

自由遊び

16:30

外遊び

17:00

夕食

18:30

入浴

19:30

水分補給

20:00

就寝

出典:伊丹乳児院


4.乳児院で働く看護師の給与・待遇

乳児院で働く看護師の「給与・待遇」について、くわしく解説します。

以下は、求人サイトに掲載されている「看護師を募集する乳児院の求人情報」をランダムに抜粋した一例です。御覧ください。

乳児院で働く看護師の給与・待遇の例①

条件

求人の詳細

雇用形態

常勤

給料例

月収23万円

(年収352万円)

昇給・賞与

昇給:年1回

賞与:年2回

諸手当

  • 住宅手当(20,000円)
  • 家族手当(5,000円 ~15,000円)
  • その他手当
    (拘束手当(200円/回※8時間以上の拘束の場合)
  • 直接処遇手当(8,000円))
  • 夜勤手当(3,000円)

福利厚生

退職金制度

応募資格

正看護師

担当業務

  • 入所乳幼児の健康管理、服薬管理業務
  • 通院付添業務
  • 児童、職員の保健衛生業務

※基本的には、日常生活介助がメイン

勤務形態

夜勤ありのシフト制

(夜勤は月に2~3回)

 

乳児院で働く看護師の給与・待遇の例②

条件

求人の詳細

雇用形態

紹介予定派遣

給料例

●派遣時

日勤帯…時給1,900円

夜勤…1夜勤30,875円

●正式採用後

月給 22万円~

専門卒・短大卒(新卒)…月給220,650円

大卒(新卒)…月給227,690円

昇給・賞与

  • 昇給:年1回
  • 賞与:年4回(計5.0~6.0ヶ月)

諸手当

  • 年末年始手当:1勤務2000円
  • 家族手当あり
  • 住宅手当10,000円

-30歳以下単身者は40,000円支給

-施設から2km圏内に住んでいる場合40,000円支給

福利厚生

  • 社会保険完備
  • 退職金制度あり(勤続1年以上)
  • 交通費支給(上限:50,000円/月)
  • 定年60歳(再雇用65歳)

応募資格

正看護師

担当業務

乳幼児の「親代わり」として、保育士や心理士と共に、

日常生活全般に関わる「養育」がメイン

勤務形態

夜勤ありのシフト制

(夜勤は月に3~5回)

 

乳児院で働く看護師の給与・待遇の例③

条件

求人の詳細

雇用形態

常勤

給料例

【正看護師・大学卒業の場合】

月給:226000

年収3636,000(賞与込み)

昇給・賞与

昇給:年1

賞与:年3回(実績4.2ヶ月)

諸手当

  • 家族手当
  • 残業手当
  • 行事手当
  • 住宅手当
  • 通勤手当(上限30,000円)
  • 夜勤手当

福利厚生

退職金制度

応募資格

看護師資格をお持ちの方

担当業務

  • 保護者に代わり、健康管理・精神発達・運動機能の助長・情緒の安定を計りつつ、無理なく幼児期へ移行するよう、自立の段階を経験させる
  • 家庭支援を必要とする場合には、助言、養育支援などを行う

勤務形態

夜勤ありのシフト制

当然のことながら、求人は星の数ほどあるため「主だった傾向」を洗い出すのは難しいですが、3つの例をまとめると以下の通りになります。

乳児院で働く看護師の給与・待遇

給与

  • 常勤の場合、年収は350万円程度
  • 派遣の場合には、時給1900円/夜勤は1回あたり3万円

待遇

  • 退職金制度がある
  • 夜勤ありのシフト制
  • 住宅手当/家族手当/夜勤手当など、手当が充実している
  • 昇給は年1回だが、賞与は2回~4回で「多い傾向」がある

求人によってばらつきはあると思いますが、総じて

  • 病院勤務よりも、給与が安い
  • 「退職金制度」や「特別手当」など、待遇面では充実している場合が多い

ということがいえそうです。

「一つの目安」として参考にしてみてください。


5.看護師が乳児院で働くメリットと注意点

今までご紹介してきた内容を踏まえて「看護師が乳児院で働く際のメリット・デメリット」について解説します。結論からいえば、以下の通りです。

看護師が乳児院で働く際のメリット・注意点の比較

メリット

注意点

①病院勤務のように忙しくない

①子どもの状態の変化に、臨機応変な対応が必要

②乳幼児の成長をそばで見届けられる

②給与が低い傾向がある

③夜勤が必須の場合が多い

メリットと注意点に分けて詳しくご説明します。

5-1.乳児院で働くメリット2つ

乳児院で働く際のメリットとしては、以下の2つが挙げられます。

乳児院で働くメリット2つ

①病院勤務のように忙しくない

②乳幼児の成長をそばで見届けられる

①病院勤務のように忙しくない

乳児院で働く看護師の方にとって、もっとも大きなメリットともいえるのが「病院勤務のように忙しくない」という点です。

病院の場合には、ひっきりなしに訪れる患者さんに対して、個別のケアや医療行為を行う必要がありますが、乳児院にいる子供たちは、必ずしも病気ではありません。

先述した通り、約50%の子供たちは健康児なのです。

グラフ

出典:全国乳児福祉協議会

主な業務は「健康管理」であり、ケガや病気にかからない限りは、投薬管理以外の医療措置はそれほど多く発生しません。

そのため、「病院勤務に比べて忙しくない」のです。

どちらかといえば「日常生活の介助」がメインの業務になる可能性の方が高いです。

「病院勤務で心身ともに疲れてしまったが、看護師として働き続けたい」といった方にとっては、メリットが大きい勤務先といえるでしょう。

②乳幼児の成長をそばで見届けられる

2つ目のメリットが「乳幼児の成長をそばで見届けられる」という点です。

病院勤務の場合、老若男女問わずさまざまな人々を事情をケアする必要がありますが、乳児院の場合には、「0歳から2歳くらいまでのかわいい盛りの乳幼児」がケアの対象です。

親代わりとして、小さな子供たちがスクスクと成長していく姿をサポートし、それを見届けることができます。これは乳児院で働く際の「乳児院の看護師ならではの喜び」であり「大きなやりがい」ともいえるものです。

「小さな子供たちの成長を支え、見届ける仕事がしたい」という方にとって、乳児院は最高の職場といえるでしょう。

5-2.乳児院で働く注意点(大変さ)3つ

一方、乳児院で働く際には、以下のような注意点があることも覚えておきましょう。

乳児院で働く注意点3つ

①子どもの状態の変化に、

臨機応変な対応が必要

②給与が低い傾向がある

③夜勤が必須の場合が多い

1つずつ解説します。

①子どもの状態の変化に、臨機応変な対応が必要

乳児院に入所する子供たちは、0歳~2歳くらいまでが中心であるため、自分自身で体調の不具合を伝えることが難しいです。

そのため「普段と様子がおかしいところがないか」については、看護師がみずから判断していく必要があります。

看護師が「親代わり」となって「子供たちの様子の変化にいち早く気づく」という観察力と「迅速に対処する」という臨機応援さが求められているのです。

自ら、症状を訴えることができる成人との「大きな違い」はそこにあります。

「病院勤務の看護師との違い」ともいえるでしょう。

看護師に求められていること2つ

子供たちの変化にいち早く気づく

「観察力」

迅速に適切な対処を行う

「臨機応変さ」

日ごろから、子供たちの様子を観察し、変化に対して臨機応援に対応していくことが必要だと、心得ておきましょう。

②給与が低い

乳児院の場合、病院勤務の看護師に比べて「給与が低い傾向」があります。

一般的な看護師の「平均月収(ボーナス除く)」は、おおよそ「33万円程度~」といわれていますが、乳児院の求人を見てみると、以下のような月収が提示されています。

乳児院における看護師の「月収例」

募集要件

月収

求人①

正看護師

18万3000円~25万2000円

求人②

看護士資格のある方

22万5950円~30万1330円

求人③

正看護師

22万円~29万円

求人④

正看護師

16万円~19万円

求人⑤

正看護師

26万円~35万円

乳児院は「児童養護施設」であり「利益を追求しない非営利組織」なので、運営のための予算が少ないがゆえに「それほど収入が高くない」ということが予想されます。

これも、一般的な病院勤務との大きな違いといえますね。

乳児院は「それほど多くの収入が期待できない」ものと認識しておきましょう。

③夜勤が必須の場合が多い

乳児院は「24時間365日体制」で、乳幼児の健康管理とケアを行う必要があるため「夜勤」を条件に掲げている場合が多いです。

病院の求人では「オンコールなし/日勤のみ/残業ほぼなし/正社員採用」といった条件で検索できますが、乳児院の場合には、そもそも求人が少ないため、それほど「日勤のみでOK」といった求人が多くないのです。

夜勤がない場合にも「オンコール対応が月に3~5回」といった条件が課せられていることもあるようです。

「夜勤なし」の条件が望ましいといった場合には「オンコールは受け入れる」といった具合に、条件を緩めつつ、求人を探すとよいかもしれません。

粘り強く求人情報を探していく必要がある点については、覚えておいてください。


6.乳児院の看護師になるのに向いている人

前章で取り上げたメリットと注意点(大変さ)を踏まえて、「どんな方が乳児院での勤務に向いているのか」について、解説します。

適性がある人のタイプとしては2つ挙げられます。

  • 給与額よりも「働きやすさ」を重視する人
  • 乳幼児と触れ合うのが好きな人

1つずつ解説します。

6-1.給与額よりも「働きやすさ」を重視する人

1つ目のポイントが「給与額よりも『働きやすさ』を重視するかどうか」です。

先述の通り、乳児院は病院で働く場合よりも、相場的にお給料が少ない傾向にあります。

病院の場合には、夜勤も含めて平均月収としては「33万円程度」だといわれていますが、乳児院の場合には、平均で22万円~27万円程度くらいの求人が目立ちます。

つまり、少なく見積もっても5万円程度、多ければ10万円近くも月収が少ない計算になります。

これを「損」だととらえるか。

もしくは「ストレスが少なければずっと看護師として働ける。中長期的にはプラスになるはずだから、働きやすさのほうが大事だ」と考えるか。

いずれの判断をするのかによって「乳児院で働くべきかどうかが決まる」といってもよいでしょう。

「働きやすさ」を重視する方は、乳幼児への応募を前向きに検討してみましょう。

「お給料は高い方がいい」という方は、別の転職先を視野に入れた方がよいかもしれません。

6-2.乳幼児と触れ合うのが好きな人

乳児院は、主に「0歳~2歳までの乳幼児期の子供たち」を24時間365日体制で養育する児童養護施設です。

そのため、看護師には、子供たちの健康管理や医療措置に加えて

  • 本当の母親・父親のような「血の通った温かいコミュニケーション」
  • 身体だけでなく「心のケア」「心の成長」もサポートする

といったことが求められています。

そのため、心から「子供たちの成長をそばで力強くサポートしたい」「乳幼児と触れ合うのが好き」といった気持ちがある方にこそ、適性があると考えられます。

乳児院は病院よりも、ストレスが少なく「働きやすい環境」と言われていますが、その点について「自分は責任がもてるか?」「乳幼児の面倒をみることにハードルはないか」よくよく検討してみましょう。


7.乳児院の看護師になる前に知っておきたい3つのこと

乳児院の看護師になる前に、知っておくべきことは以下の3点です。

乳児院の看護師になる前に、知っておくべきこと

  • 乳児院は人気が高いため、求人があっても応募が殺到して激戦
  • 「小児科勤務」「乳児院勤務」の経験がある看護師が優遇されやすい
  • 「正看護師」に限定する求人が少なくない

1つずつ、解説していきます。

7-1.乳児院は人気が高いため、求人があっても応募が殺到して激戦

第一に、乳児院は看護師求人のなかでも「倍率が高い」傾向にあります。

病院勤務に比べて、忙しくないことに加えて、乳幼児の成長を間近でサポートできるため「ストレスが少なくやりがいが大きい」ことが理由だと考えられます。

そのため、求人があったとしても、応募が殺到して、あっという間に募集が終了してしまったり、乳児院での経験がある人が優遇されたりする可能性が高いと考えられます。

乳児院へ応募する際には、職務経歴書・履歴書・面接対策をしっかりと行ったうえで臨む必要があるといえるでしょう。

7-2.「小児科勤務」「乳児院勤務」の経験がある看護師が優遇されやすい

乳児院では「乳幼児に特化した看護やケア」が求められるため、必然的に、小児科勤務の経験があったり、乳児院での業務経験のあったりする看護師が優遇されやすい傾向にあります。

いきなり応募しても、その分野における経験が少なければ、採用される確率は決して高くありません。

そのため「どうしても乳児院の看護師になりたい!」という強い思いがある場合には、

小児科勤務の経験を積む

というのが一番の近道になるはずです。

まずは「応募してみる」というのも手ですが、小児科での勤務経験を積んだうえで、スキルを高めて、再チャレンジすることも併せて検討しておきましょう。

7-3.「正看護師限定」の求人が少なくない

乳児院における看護師の求人においては「正看護師」に限定したものが少なくありません。

ご存じの方が多いとは思いますが、正看護師/准看護師のいずれの場合にも「業務内容そのものはほとんど同じ」です。ただしながら、准看護師の場合には、正看護師と違い、以下のように業務が限定されているのが現状です。

准看護師に課される制限

  • 自己判断による医療行為はできない
  • 医師や正看護師の指示に従った医療行為のみ許されている
  • ほかの看護師に指示を出せない
  • 管理職に昇進できない
  • 看護計画を立案することができない

そのため、「配置できる看護師の人数」が限られている乳児院においては、どうしても「業務範囲の広い正看護師を採用しておこう」という発想になりやすいのです。

小さな規模の乳児院であるほど「正看護師のみ募集」といった傾向が強くなることが想定されます。

ただし、大きな規模の乳児院であれば、准看護師でも採用OKという場合もあると思います。

准看護師の場合には「看護師資格がある方であれば応募OK」「准看護師の応募もOK」といった求人を探してみましょう。


8.まとめ

いかがでしたか。

本記事を通して、「乳児院に応募すべきかどうか」判断することができたのではないでしょうか。

ここで、本記事のポイントを整理してお伝えします。

【看護師として乳児院で働くための基礎知識】

  • 「乳児院」とは、看護師や保育士、栄養士、ソーシャルワーカーなどがチーム一体となって、家庭の事情で養育が困難になった乳幼児の「健やかな成長」をサポートする児童福祉施設のことをいう
  • 24時間365日体制で「母親や父親の代わり」となって、乳幼児の心身の成長をサポートすることが、乳児院におけるもっとも大きな役割

【入所している乳児の特徴】

  • 約半数は健康な児童
  • 平均年齢は1歳
  • 虐待や家族の精神疾患などの理由で入所する児童が多い

【乳児院の看護師の配置基準】

看護師の配置基準について(最低基準)

乳児10人未満

乳児が7人以上で看護を1人以上配置する

乳児10人

看護師を2人以上配置する

乳児11人以上

10人増えるごとに、看護師を1人プラスする

例:
乳児が15人の場合:看護師は2人
乳児が20人の場合:看護師は3人

【乳児院の看護師の勤務体系】

 

乳児院で働く看護師の勤務体系の例

日勤

9:00~19:00

早番

7:00~16:00

遅番

12:30~21:30

夜勤

16:00~9:00

【乳児院の看護師の仕事内容】

①健康管理
②医療措置/投薬管理
③スタッフへの健康指導
④家族への対応
⑤日常生活の介助

【乳児院における1日のスケジュール例】

乳児の場合

時刻

1日の流れ

6:00

起床

8:30

着替え・オムツ交換

10:00

離乳食・哺乳

11:30

外気浴

12:00

午睡

14:00

入浴

15:00

離乳食・哺乳

18:00

オムツ交換

20:00

就寝

 

【乳児院で働く看護師の給与・待遇】

乳児院で働く看護師の給与・待遇

給与

  • 常勤の場合、年収は350万円程度
  • 派遣の場合には、時給1900円/夜勤は1回あたり3万円

待遇

  • 退職金制度がある
  • 夜勤ありのシフト制
  • 住宅手当/家族手当/夜勤手当など、手当が充実している
  • 昇給は年1回だが、賞与は2回~4回で「多い傾向」がある

【乳児院で看護師として働くメリットと注意点】

 

看護師が乳児院で働く際のメリット・注意点の比較

メリット

注意点

①病院勤務のように忙しくない

①子どもの状態の変化に、臨機応変な対応が必要

②乳幼児の成長をそばで見届けられる

②給与が低い傾向がある

③夜勤が必須の場合が多い

【乳児院の看護師になるのに向いている】

  • 給与額よりも「働きやすさ」を重視する人
  •  乳幼児と触れ合うのが好きな人

【乳児院の看護師になる前に知っておきたいこと】

  • 乳児院は人気が高いため、求人があっても応募が殺到して激戦
  • 「小児科勤務」「乳児院勤務」の経験がある看護師が優遇されやすい
  • 「正看護師」に限定する求人が少なくない

この記事が看護師として「乳児院に転職するべきか判断したい」方のお力になれましたら幸いです。

訪問看護をやってみたい。やりたい看護がある。そう思う人こそリカバリーに来てほしい。

「自分の大切な人を看るように、利用者様やご家族と関わる」

訪問看護ステーション リカバリーは、創業からこの思いを持ち、
利用者様やご家族にとって「もうひとりの温かい家族」のような存在として、
在宅での療養生活をお手伝いさせていただいています。

「あなたが来てくれると安心する」
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「もうひとりの温かい家族」という思いに共感してくれる看護師の方、
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