看護師長って実際どう?看護師長の役割や仕事内容、年収の実態を徹底解説!

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看護師長って実際どう?看護師長の役割や仕事内容、年収の実態を徹底解説!

あなたにとって看護師長は身近な存在ですが、「どのような役割があるのかよくわからない」、「どんな仕事を任されているの?」と感じていませんか?

もしかすると、「いつもパソコンの前に座っているだけのような…」と感じているかもいるかもしれません。
もしあなたが看護師としてのキャリアに悩んでいるのであれば、看護師長を目指すのも1つです。

規模が大きな病院の場合、各部署に1人「看護師長」という役割の看護師がいます。

今回は看護師長の役割や仕事内容、年収、勤務形態など、看護師長に関することを徹底解説します。看護師長について詳しく知れば、転職以外にあなたのキャリアアップの選択肢が1つ増えると思うので、ぜひ参考にしてください。

1 看護師長とは?看護部長や看護主任と比較してみよう

看護師長とは、一般企業でいう課長のような役割です。部署内のトップとして、担当部署の業務がスムーズに行うことができるようマネジメントをします。

看護師長だけでは役割、仕事内容が見えにくいので、看護部長や看護主任と比較しながら見ていきましょう。

 

看護部長

看護師長

看護主任

役割

・病院看護部全体のトップ
・看護部の目標達成へのマネジメント
・一般企業でいう「部長」

・現場と看護部長のパイプ役
・担当科のマネジメント
・担当科のスタッフ教育
・一般企業でいう「課長」

・スタッフと師長のパイプ役
・看護師長のサポート
・一般企業でいう「係長」

仕事内容

・看護師の採用計画
・看護部の目標設定
・各看護師長へ計画の指示
・経営陣と看護部両者の意見調整

・病棟内業務の円滑化
・病棟内看護の質向上
・スタッフへの指導や相談
・部署内の患者さん全体の把握

・病棟内業務の円滑化のための
師長のサポートを行う
・スタッフへの指導や臨地実習調整
・部署内の患者さん全体の把握

平均給与※1

465,979円

412,964円

335,015円

平均年齢※2

56.7歳

54.0歳

50.1歳

(※1,※2:日本看護協会 2012年 病院勤務の看護職の賃金に関する調査 報告書

一般的な病院内の看護部を組織図で示すと以下の通りです。

看護師組織図

では、それぞれの役職についてみていきましょう。

1-1 看護部長

看護部長は、一般企業でいう部長のような役割です。
病院の看護師全体のトップとして、看護部全体の目標達成のために、各部署に働きかけなければなりません。また、看護部と病院の経営陣の橋渡し的な役割も担っています。看護部と経営陣の間に入り、お互いが不利を被ることがないように調整する役割もあるのです。

さらに、看護部全体の採用計画も立てます。看護師の人数を把握し、新卒者だけでなく既卒者の採用を行ったり、各部署の看護師数や経験年数の偏り、長年同じ部署で働いている看護師がいないかなどをみて、部署異動をする必要があるかも考えます。病院内に介護職がいる場合、看護師だけでなく介護職の採用計画も行う必要があります。

責任のある様々な役割を行いますし、時には医師や経営陣に看護部の考えを伝えなければなりません。看護師として多くの経験を積まなければ看護部長になることはできないため、平均年齢は56.7歳となっています。

1-2 看護師長

看護師長は、一般企業でいう課長のような役割です。部署内のトップとして、担当部署の業務がスムーズに行うことができるようマネジメントをします。また、部署内の看護師の教育も大切な仕事です。技術面だけでなく、患者さんとのコミュニケーションなどの接遇、今後のキャリアに関してアドバイスを行うこともあります。

部署のトップとして重要な役割を任されるため、看護師・看護主任として様々な経験を積まなければなりません。平均年齢は54.0歳となっています。詳しい役割や仕事内容に関しては、次の章で紹介します。

1-3 看護主任

看護主任は、一般企業でいう係長のような役割です。看護師長とスタッフとのパイプ的な役割を担っています。病棟内の業務がスムーズに行えるよう、看護師長のサポートをしつつ、スタッフのサポートもこなす必要もあります。

スタッフのサポートだけでなく、臨地実習の調整を任されることもあります。受け入れ期間や担当の患者様の選定、学生への指導、記録の把握など、学生指導の看護師と共に行う場合もあるのです。

スタッフだけでなく、看護師長のサポートや実習の調整などを任されることもあるため、看護師として10年以上の経験を積んでから就く場合が多いです。平均年齢は50.1歳となっています。

2 看護師長の5つの役割・仕事内容

看護師ならではの各役職に関して、簡単に紹介しました。では、多岐にわたる看護師長の役割や仕事内容について、詳しく見ていきましょう。

2-1 部署をマネジメントする

看護師長は、その部署のトップです。所属しているスタッフがスムーズに働くことができるよう、部署の全体像を把握して部署をまとめ上げます。また、看護部の目標を達成できるよう部署の目標を設定し、スタッフが一丸となって目標を達成できるように働きかけることも大切な役割です。

2-2 スタッフの管理

スタッフ一人一人が看護の仕事にやりがいを感じながら楽しく働くことができるよう、スタッフのケアも行います。医療行為などの技術面だけでなく、体調面や精神面にも配慮しなくてはなりません。定期的に行われる面談や個別の相談を通し、スタッフのことをしっかり把握します。

また、スタッフ一人一人の働き方の希望に関しても確認をします。キャリアアップを考えているスタッフには進学や資格の取得、部署異動などの希望があるか確認し、希望するキャリアを積むことができるように支援することが大切です。また、退職や転職、働き方の変更などに関しても、アドバイスをすることがあります。

2-3 患者さんの把握

病棟であれば入院されている患者さんだけでなく、今後入院される予定の患者さんや退院・転院・転棟される患者さんの把握を行います。患者さんの全体像を把握することで、患者さんが適切な治療や看護を受けることにつながるのです。

また、患者さんの入退院に関して把握することは、ベッドコントロールにつながります。「ベッドが空いているから」と誰でも受け入れると、極端に病棟全体の重症度が上がってしまい、スタッフに負担がかかります。そのため、入院されている患者さんの状況によって、受け入れを判断することもあるでしょう。

患者さんが退院・転院・転棟される際、サマリーが必要となることが多いです。入力は各受け持ち看護師が行いますが、最終的なチェックは師長が行います。正確な情報をもとにサマリーを作成するためにも、患者さんの状態把握は大切です。

2-4 トラブル発生時の対応

スタッフと患者さんの間で、トラブルが発生してしまうことがあります。簡単なトラブルであれば、スタッフやリーダー、主任看護師で解決可能です。しかし、なかなか解決しない場合は、看護師長が間に入ることもあります。部署の管理者として、冷静な判断を行うことが大切です。

2-5 スタッフのフォロー

手術や緊急入院、急変などが多い場合、スタッフだけでは業務が回らない場合もあります。その際、病棟に所属する看護師長は、スタッフのフォローをする場合もあるのです。しかし、看護師長の業務も忙しいため、部屋持ちはせずにナースコールの対応や短時間で終わるケアなどを中心にする場合が多いでしょう。

3 看護師長の3つのやりがい

非常に大変な看護師長の仕事ですが、どのようなやりがいがあるのでしょうか。

部署のトップを任されるということは、非常に責任が重く、強い緊張を感じます。

①看護師として認められているという実感

スタッフから頼られることで「看護師として認められている」と、看護師としての満足感や達成感を感じることができるでしょう。

各部署で患者様とのトラブルや急変などの重大な出来事、スタッフが悩んでいるときなど、一番頼りにされる役割でもあります。

同部署の看護師から「何かあれば看護師長に相談すれば解決する」「困ったときは看護師長が助けてくれる」と、「自分は看護師から頼りにされている」と実感します。

これはなにより看護師長としてのやりがいです。

②スタッフの成功が自分ごとのように嬉しい

看護師長の仕事内容の中で、「スタッフの管理」という項目を紹介しました。スタッフが目標ややりがいをもって仕事をすることができ、スタッフの体調面や精神面のケアをし、さらにキャリア等のアドバイスなどを通してスタッフとの信頼関係を築き部署全体で看護部の目標を達成できたときも、大きなやりがいを実感する瞬間です。

③給料が高い

責任の大きな看護師長という役割ですが、その責任の分だけ給料にも反映されます。主任として活躍していた時よりも多い収入を得ることでも、看護師長としてのやりがいを実感することができます。

4 看護師長の年収は580万円前後

最初に、看護師長の平均税込給与総額は412,964円ということを紹介しました。この金額に当直手当や管理職手当、賞与などが加算されるため、年収に換算すると580万円前後になることが多いです。

【計算式】41.3万円 × 12か月 + 81.6万円(賞与)

看護師長の平均年齢は50代と紹介しましたが、同じ年代でスタッフとして働く看護師の平均年収は約500万円ですので、看護師長は約80万円ほど年収が高いということになります。(参照:看護師の総年収は483万円!手取り、賞与、残業代の全てを徹底解説【わかりやすいグラフ付き】

責任が大きい分、給料も多くもらえるということですね!

5 看護師長の1日のスケジュール

看護師長の1日のスケジュールを紹介します。

看護師長の1日のスケジュール

簡単にまとめましたが、各業務の間にパソコンでメールのチェックを行ったりスタッフへの指導、会議などが入ることが多いです。また、スタッフへの個人面談を行うことも多く、スケジュール通りに進まない場合も多くあります。

スタッフの場合、患者さんの予定等に合わせてスケジュールを立てます。しかし、看護師長になると、働き方は各自の裁量に任される部分が大きくなるのです。看護師長としてどのように働けば、自分だけでなくスタッフもスムーズに働くことができるか考えることも、大切なことといえるでしょう。

6 看護師長に必要なマネジメント力

看護師長は、所属している部署全体をまとめなければなりません。リーダーシップはそこまで求められない一方、マネジメントは求められます。マネジメント力は、すぐに身につくものではありません。

対スタッフ、対患者さんという視点に分けて見ていきましょう。

6-1 対スタッフは手厚いフォローが大事

マネジメントとして大事なことは、スタッフ一人一人の性格や得意なこと、不得意なこと、今後のキャリアなど、「看護師一人一人の個性」をしっかり把握することです。

把握した内容をもとに所属しているスタッフが、「看護は楽しい」「看護師はやりがいのある仕事」など、看護師という仕事にポジティブな気持ちを持てるように適切な指導やアドバイスを行うことで看護師1人1人の動きが良くなり、質の高い看護、効率良いチームでの看護ができるようになります。

例えば、日々の業務が忙しく、残業が続いている状況だったとします。
看護師長が「早く帰りなさい」というだけでは、「まだまだ仕事があるのに、師長はわかってくれない」と看護師は看護師長の理解度に不満を感じるでしょう。

この場合、勤務時間中に看護師長がスタッフをフォローし、少しでも円滑に業務が遂行できるようにサポートすれば、「忙しいということをきちんと分かってくれている」と感じることができますし、看護を楽しむ余裕も生まれます。

さらに、残業時間が短くなることで仕事とプライベートのメリハリをつけることができ、前向きな気持ちになるでしょう。また、気持ちに余裕を持つことができれば自然と笑顔になりますし、患者さんと関わる時間を増やすことにもつながります。結果として、患者様への適切なサービスの提供にもつながるのではないでしょうか。

中には、「自分一人でした方が早いから」「人に指導するのは面倒」など、自分のことしか考えずに看護を行うスタッフもいます。しかし、看護はチームで行うことが大切なので、このようなスタッフも「チームの一員」へと導かなければなりません。どのようにすれば部署を「一つのチーム」としてまとめることができるか、考えていく必要があります。

6-2 患者さんへの適切なサービスをマネジメント

患者さんやご家族様が安心して療養できるよう、適切な看護サービスの提供をマネジメントすることも大切です。

まずは、看護基準を十分に満たした看護師を配置し、その日の業務量に合わせて業務分担ができるように支援します。急変や緊急入院等で一時的に業務量が多くなった場合は、他部署に応援を求めるということも大切です。

また、看護師が最低限の看護スキルを持っているだけでは、適切なサービスを患者さんに提供することはできません。日々の教育や研修への参加、看護研究の実施、医療事故やヒヤリハットの共有などを通し、看護師全体の看護スキルの底上げも重要です。

1ポイントアドバイス【囲み枠】

看護師長にリーダーシップはそこまで求められません。リーダーシップとは、あなたの所属する病棟の未来を指し示し、そこに向かって行くための発信を部下全員に対して行うことです。

しかし、病棟の未来は病院や看護部で方針(=ゴール)がある程度決まっているため、あなたがリーダーシップを発揮して、『〇〇を目指そう!』という必要が無いからです。

『皆を引っ張った経験が私にはない、、、』と心配する必要はありません。

7 どうやったら看護師長になれるの

では、どうすれば看護師長になることができるのでしょうか。

【1st Step】まずは主任を目指す

看護師長になる場合、スタッフからいきなり看護師長に昇進することはできません。まずは主任を目指す必要があります。そして、主任として経験を積むことで、看護師長になることが可能です。なお、准看護師は看護師長になることはできないため、准看護師の方の場合、まずは正看護師を目指す必要があります。

【2nd Step】主任看護師の中で総合力を鍛える

病院によって異なりますが、昇進試験を導入している場合があります。主任看護師の中から、勤続年数や看護師としてのスキル、人柄などを総合的に判断し、選ばれることが多いです。

【3rd Step】主任看護師の中でトップになるためのプラスアルファを身に着ける

また、「認定看護管理者教育課程」という教育体制があります。「保健医療福祉を取り巻く環境の変化に対応し、創造的に柔軟に変革する能力を有する看護管理者の育成」を目的としており、ファースト・セカンド・サードとレベルがあり、一貫した教育を受けることが可能です。(参照:兵庫県看護協会 認定看護管理者教育課程

この3つのレベルすべてを受講することで、さらに看護師長への昇進が近くなります。病院によっては、看護師長の候補となった主任看護師に、この教育課程に参加要請をすることも多いです。

7-1 看護師長を目指すうえでの留意事項

どんなに看護師長として適正な人材だったとしても、空きがなければなることはできません。勤務している病院で看護師長になるためには、タイミングも重要となります。特に、上述した看護師としての経験年数が平均で15年以上求められることが多いため、あなたが看護師歴15年となった際に、同じような経験年数が多い看護師が周りに何人いるか、その中での肌で感じる自分の位置(順位)は看護師長になれるか否かに大きく影響するでしょう。

また、推薦制で看護師長が決まる病院の場合、上司との人脈作りも大切です。推薦を得るために大事なことは『先回り力』です。上司の立場に立って考え、上司がやろうと思っていた仕事を先回りでこなすことです。どんなに性格的に相性が合わない上司でも、上司側から見たときに、自分の仕事を先回りしてこなしてくれる部下がいたら、それにより早く帰れたり、他の仕事に時間を割けたりするわけですから、「いつも助かるなぁ」という思いから信頼が高まり、推薦される可能性が高まります。

まれに、看護師の求人情報に管理職の求人が出ていることがあります。もちろん、誰でもこの求人に応募できるわけではありません。主任看護師として経験がある、あるいは、主任看護師や看護師長と同程度の経験がなければ応募することはできませんので、「経験はないけれど、看護師長になりたいから」といって応募することは避けましょう。

8. まとめ:総合力を高めてスタッフを成功に導く看護師長になろう!

いかがでしたか?看護師長の役割や仕事内容、年収、勤務形態など、看護師長に関することを紹介しました。

看護師長は、一般企業でいうと「課長」と同じようなポジションです。所属している部署のマネジメントや一緒に働くスタッフの管理、患者さんの把握、トラブル発生時の対応など、仕事内容は多岐にわたります。忙しい中でも、状況によってはスタッフのフォローを行ことも少なくありません。

これだけ大変な看護師長の仕事ですので、当然誰でもなることができるわけではありません。看護師としての経験やスキル、人柄などから総合的に判断されます。「将来は看護師長になりたい」と考えている方や看護師長の仕事に興味のある方は、看護師長にふさわしい看護師になるために努力が大切です。

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