看護師になるメリット・デメリットは?
看護師という職業を知らない人はいないかと思います。
ドラマやメディアでも数多く取り上げられており、看護師に対する世間のイメージも非常に良いため、人の役に立てる看護師に将来なりたいと考えている方も多くいます。
一方で、これから看護師を目指そうか迷っている方の中には、看護師のメリットとデメリットをしっかり把握されている方は少ないのではないでしょうか。
筆者も学生時代に看護師を目指した時と、実際に看護師を経験した今とでは考えるメリットとデメリットは違っています。
本記事では、看護師経験10年の筆者が、そんな経験も踏まえて看護師のメリットとデメリットを紹介します。
目次
1. 看護師の4つのメリット
看護師免許は国家資格の一つ。看護師に対する世間からのイメージもいいため、資格を持っているだけでも尊敬されることも多くあります。
看護師の職業としてのメリットはいくつもありますが、今回は4つに絞って紹介させて頂きます。
看護師のメリットは以下の4つです。
- 平日休みを取得しやすい
- 給料が良い
- 転職する際に困らない
- 人から感謝される
それでは説明していきます。
1-1. 平日休みを取得しやすい
看護師のメリットの一つに平日休みを取得しやすいことが挙げられます。
看護師の職場の多くは、シフト制を導入しています。それは、患者さんを24時間365日看護する体制をとるためです。
他の職業は、休みが土日祝と決まっている場合が多く、どこへ出かけるにしても混雑して大変なこともあります。人が多いため、渋滞や予約が取りずらいなんてことを経験された方も多くいるのではないでしょうか。
看護師はシフト制のため、平日休みを取得しやすいことから、平日休みでのメリットを活用される看護師は多いです。夜勤明けから連休を組んで、平日に旅行に出かけたり、ショッピングをしたりなどを楽しんでいる看護師も多くいます。
1-2. 給料が良い
看護師の給料は世間一般的な平均と比較して良い傾向です。
厚生労働省が発表している令和元年「賃金構造基本統計調査」では、看護師の平均年齢は39.5歳で、平均月収は33万4400円、賞与は81万6300円、そこから算出される看護師の年収は約483万円です。
全職種・男女計の平均年収は約500万円、全職種・女性の平均年収は約390万円。看護師全体は女性が大半を占めており、その観点から見ると、他業種の女性の年収と比べるとかなり良いと言えるでしょう。
1-3. 転職する際に困らない
看護師になれば、職に困ることはまずありません。
看護師の人手不足が深刻化している医療現場において、看護師の有効求人倍率は高く推移しており看護師業界は売り手市場が続いています。
2020年1年間の有効求人倍率は2.62倍、一般職の有効求人倍率が1.1倍です。
参考:政府統計e-Stat 一般職業紹介状況『職業安定業務統計』
このデータを見比べても医療関係者、特に看護師における有効求人倍率は高いことがわかるかと思います。今後も高齢化に合わせて医療ケアのニーズは高まっていきますので、この傾向は暫くは変わらないでしょう。
看護師の就職・求人倍率については、下記で詳細をご確認ください。
参考記事:【2020年最新】看護師の就職、求人倍率はどのくらい?
1-4. 患者さんから感謝される
看護師のメリットとして、患者さんから直接感謝される機会が多いことが挙げられます。
看護師の仕事は、患者さんの命・健康に関わる重要な仕事。誰しも、自分が病気で弱っている時に、お世話になった医療従事者に感謝の気持ちは出てくるものです。
世の中には様々な仕事がありますが、看護師の仕事ほど人から感謝されるものは、そう多くはありません。
患者さんから直接感謝されることで、人に役立っている実感を得やすく、仕事に対するやりがいも感じやすいでしょう。それをモチベーションに看護師を続けられる方も多くいらっしゃいます。
2. 看護師の4つのデメリット
1章では看護師のメリットを紹介しました。どの職業でも言えることですが、当然看護師のデメリットも存在します。
看護師のデメリットは以下の3つです。
- 不安定な就業時間
- ミスが許されないプレッシャー
- 家庭との両立が難しい
- 専門職ゆえに潰しがきかない
それでは、説明していきます。
2-1. 不安定な就業時間
看護師のデメリットの一つとして不安定な就業時間が挙げられます。
日勤や夜勤のシフト制で働くため、看護師の就業時間は不規則になりがちです。生活リズムが整わず、体への負担もあります。
また、急性期病院などでは、急な入院や急変から予定通りで仕事が終わらずに、残業などがあることも珍しくありません。
不安定な就業時間が理由で看護師の仕事が続けにくいという方もいます。
2-2. ミスが許されないプレッシャー
看護師の仕事は、患者さんの命・健康に関わる仕事のため、ミスが許されない場面に合う場合があります
ミスの大きさによっては、患者さんの命の危険があるため細心の注意が必要となります。そのようなことを日常的に行っていくと、知らず知らずにストレスは溜まってしまいます。
常に緊張感がある職場では、同僚や上司がピリピリしており、人間関係のトラブルも少なくありません。
ミスが許されないプレッシャーと上手く付き合い、適度にストレス発散できる手段を持っておくことが大事です。
2-3. 家庭との両立が難しい
就業時間が不規則なため家族との時間が取りにくい可能性があります。そのため、家族の理解が必要となることが多いでしょう。
特に子育て世代で共働きの場合、お互いの仕事時間が被らないことで、お互いをフォローやすい部分もありますが、休みが合わないなどのデメリットも出てきてしまいます。
看護師の職場の中には、夜勤がなくシフト制をとっていないところもあるため、家庭との両立のために転職されるケースも多いですが、一方で収入が減るというデメリットもあります。
家庭を持った場合は、ライフスタイルも変化しますので、看護師としての働き方に悩まれることはあるでしょう。
2-4. 専門職ゆえに潰しがきかない
看護師に専門職なので、資格を取れば職に困らない一方で、一度その道に進んだ場合、方向転換がしにくいことが考えられます。
看護師として働いたけれど、仕事が合わないので、違う道に進みたい。。。そうなった時、なかなか方向転換しにくいのが現実です。
看護師としての道を志す場合、看護系大学や専門学校を経由して、病院などに就職します。学校では当然、看護師になるための様々な医療関係の勉強を行います。
就職後も病院のことや、看護業界については詳しくなりますが、一般企業における常識や仕事については、触れる機会がほぼありません。病院では、一般的なビジネスマナーやスキルを学ぶ機会も少ないでしょう。
経験則にはなりますが、医療業界の常識が、一般社会では通用しないことも多々あります。
何年か看護師として勤めた場合、別業界への転職では当然中途採用となります。企業も、中途採用として採用する場合は、ある程度のスキルを求めているケースが多いため、看護業界以外の知識やスキルがないことがネックとなります。
もちろん看護師資格を活かして、一般企業で看護師業務以外の仕事をされている方もいますが、全くの別業界への転職は厳しいと言わざるを得ません。
3. 看護師のメリット・デメリットまとめ
看護師は、専門的な職業になるため給料が良く、就職・転職には困らないメリットがある一方で、不規則な就業になるためストレスもたまるなどのデメリットがあります。
看護師を目指す方は、メリット・デメリットをしっかりと考えていただけると良いかと思います。
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